天竺のこと

天草下島の最高峰「天竺」

「西遊記」で知られる天竺ですが、天竺は玄奘三蔵法師が唐の時代に経典を取りに行ったことで知られています。
仏教が民衆にも信仰されるようになると、西方彼方天上界にある浄土として我が国に広く知れ渡りました。
1648年、天草島原の乱が終わり、天草の地は鍋島藩から召し上げられ天領となりました。
天草の初代代官「鈴木重成公」とその兄「鈴木正三和尚」の懇願により、天草の島民の切支丹からの改宗のために浄土宗東光寺が開山されました。
東光寺は初代住職となった「中華珪法和尚」により命名されたとの記録があります。
中華の名が示す通り自らの寺を世界の中心地(中国の長安)と見立て、そこから東に仏の教えを持ち帰る(向かう)お寺だから「東光寺」なのだそうです。

熊本県天草郡苓北町に‘天竺’という霊峰があります。
北緯32度26時13分32秒、東経130度05時03分44秒の地点にあり、標高535.35mの天草諸島下島の最高峰です。
西果ての地で天上界に最も近い「浄土」にふさわしいとされたのでしょう。
天竺から湧き出ている小川には「天の川」という名がつけられています。
以前は、ここ天竺においても修行僧の姿が見られていたといいます。

現在の天竺は遊歩道が開かれ、気軽なハイキングコースとして「春のツツジ祭り」「秋の西遊記登山」などイベントが開催され賑わっています。

霊験あらたかな地、ここ天竺の麓にある天草木場の杜自然学校に食彩工房天竺浄土庵を開設いたしました。
地元の上質な食材を使った温もりある食品を作っていきたいと、旧木場小学校の木造校舎の一部を利用し、工房といたしました。

旧木場小学校校舎が取り壊しになり、平成23年浄土庵の工房は、木場の杜の近くに移転いたしました。

PAGE TOP