「無農薬」表示をしていない訳

天草市場では、農産物、農産加工品の原料に「有機殺菌剤のみ使用」と「農薬不使用栽培」という表示をしています。
また、農薬を一切使用していなくても「無農薬」という表示をしていません。
「特別栽培農産物に係るガイドライン」が農林水産省HP(PDF)にあります。
この「ガイドライン」には、難しい言葉がたくさん並んでいてわかりにくいのですが、簡単に言うと、「農薬や化学肥料を減らして生産された農産物」のことを「特別栽培農産物」と言い、その定義が示されています。

この「ガイドライン」の中に「表示禁止事項」というものがあり
「無農薬栽培農産物」、「無化学肥料栽培農産物」、「減農薬栽培農産物」、「減化学肥料栽培農産物」等の表示が禁止されています。
「『無農薬』は、残留農薬が無い」との誤解を与える、「『減農薬』の定義が曖昧でわかりにくい」ことから、表示の曖昧さに起因する消費者の誤認防止のために禁止となっています。

農薬を使用しなければ「無農薬栽培」といえるのか?
天草市場では、一部の「晩柑」や、「あまなつ」など、農薬を一切使用しない栽培をしていますが、それは『無農薬栽培』とは言えません。
近隣の山や田畑で、農薬を使用しているところがあれば、風で運ばれてくると考えられます。上流の田畑で農薬を使用すれば下流の田畑に農薬が混じった水が流れ込みます。
自分のところが農薬を一切使用しなくても、残留農薬は一切なしとは言い切れないのです。

農作物の出来具合は、毎年、四季折々の気候変動によって大きく左右され、出来不出来に差が出てまいります。
天草市場では、これからの現実をありのままに、できる限りわかりやすくお知らせしてまいります。
ご納得いただいた上で、ご利用いただけましたら幸いに存じます。





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